2020年11月14日、2020年度文化交流会は2020年11月14日、「リモート参拝～オンラインで巡る秋の長谷寺」をオンライン配信サービスzoomを使い、開催した。桜井市の真言宗豊山派総本山長谷寺の境内を同寺僧侶の瀧口光記師が映像を生配信しながら紹介し、会員が自宅などで視聴する初めての試み。コロナ禍で人の集まる行事が開催できない中、奈良と首都圏を結ぶ新たな活動として取り組んだ。
　午後2時、事前に会員へ伝えたURLをクリックするとパソコン画面には秋晴れの長谷寺境内が映し出された。案内役で県人会理事の別所史さんと瀧口師が仁王門をスタートし登廊から本堂（国宝）を経て本坊までを約1時間かけて本堂や本尊十一面観世音菩薩立像（重要文化財）について解説しながら歩いた。紅葉の見ごろを迎えている境内では赤や黄色に色づいた木々が映し出され、秋の深まりを感じられる風景が広がった。また、途中で視聴者からチャットで入る質問に回答しながら進行するオンラインならではのやり取りも見られた。
　東京本部を設置した奈良県のアンテナショップ奈良まほろば館（東京都中央区）で視聴した柗本俊洋会長は「コロナ禍でふるさとに帰省しづらい中、奈良のお寺の秋の風景を楽しんでいただけたのでは」と話した。
　運営に当たった当会理事の吉村浄祐さんは「今後もオンラインで奈良と首都圏を結ぶ企画を考えていきたい」と手ごたえを感じた様子だった。