一般社団法人
東京奈良県人会

メニュー

第28回若手の会 「令和と万葉集と中国文学」

2019.07.20

奈良若手の会

 新元号「令和」と出典の万葉集について学ぶ第28回例会が2019(令和元年)年7月20日、東京都中央区の奈良まほろば館で開かれた。奈良県立万葉文化館(明日香村)の大谷歩主任研究員が「令和と『万葉集』―梅花の歌」と中国文学」と題し講演。35人が参加した。
 令和の出典は万葉集梅花の歌三十二首の序文にある。大谷さんは古代日本は海外文化を取り入れながら独自の日本文化を築き上げていて漢字で書かれた万葉集も中国の文献を理解しなければ本来の意味が分からないと解説。中国の文人にとってすばらしい風景の中で仲間たちと酒を酌み交わしながらそれぞれの思いを詩歌に詠むことが理想の宴とされていた。梅の花の歌の作者で中国文学への深い教養と文人の志を持った歌人大伴旅人は大宰府に赴任中、仲間たちと梅の花が見ながら酒を飲み故郷奈良への望郷の念を歌に詠んだという。
 大谷さんは「旅人が外国文化を取り入れて新たな日本文化を創造した点を私たちも学び万葉集に親しんでもらいたい」と話した。

一覧に戻る

-